海猫が鳴いている。海岸にいる。
確か、みゃあみゃあというはずだが、何だか声がおかしい。
こうこう言っている。
近づこうとするが、なかなか近づく事が出来ない。
そのはずで、海鳥はやたらと大きい。随分と遠くから見ていただけだった。
漸くそばまで来ると、海猫ではなく、信天翁だった。私よりも大きい。
信天翁は自分の背中に乗れというが、眼が鋭く、金色にぎらぎらするので、不安になって首を横に振った。
しかし、やたらと押しが強く、乗せられてしまう。
すぐに飛ばず、とことこと歩く。信天翁があまり揺れないように配慮してくれているのが分かり、疑って悪かったと思う。
羽毛が優しい。日の香りがする。
少し早足になったかと思うと、そのまま低空飛行にはいっていた。海面すれすれを音もなく飛行していく。ステルスのようだ。何かに気づかれるとまずいのか。羽毛に隠れる。
離れ島に着くと、洞穴にはいった。暗い中、信天翁の白さだけが灯りだ。
信天翁がここだよ、という合図をくれる。
洞穴の巨大な水たまりに白い鯨が居た。
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