2013年7月20日土曜日

黒館

黒曜石と黒い大理石を使った石造りの平屋にいる。針葉樹林の小高い丘の上に建っている。
そこに住む白人の若者と同棲するかを考える。若者は栗毛色の髪と緑の目をした美しい人だ。私を見つめ、はにかんだ笑顔をつくる。
古ぼけたテレビにはラベンダー畑を題材にしたポルノが流れている。マゼンダがかった紫が怪しく、気まずい気持ちになる。

夜になると、男と兄と弟の3兄弟がその家にいる。3人は吸血鬼だ。
窓からは雪景色が見える。栗毛の若者といた時は春だった。そういえば彼はもういない。いたのは遥か昔に思える。亡くなった兄の知らせを3人娘が持ってくる。娘は赤毛を三つ編みにした、チロルリボンで縁取りしたベストを着ている。りんごのように頬が赤い。知らないまっすぐさを持つヘーゼル色の瞳を見つめすぎると、彼女に悪い気持ちになる。目を逸らす。

今晩のうちに再生の儀式を行う。娘が消えた。

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